お母さんが癌になって良かったこと


うちのお母さんは、嫁に来てから40年間、ずっとずっと働き続けました。
休みは年に数回。
朝7時には店に出て、帰って来るのは19~21時。

私は、家でゆっくりしているお母さんを見た事がありません。
おばあちゃん子の私は、一緒に寝た事がありません。
一緒に食卓を囲んだ事がありません。
参加してくれた学校行事は授業参観だけ。
日曜に行われる運動会には来てくれませんでした。

私が嬉しかったのは、お母さんの帰りが早かった時に、一緒にお風呂に入れたこと。
そして、夏休みの1泊2日の家族旅行。
お母さんとの思い出って・・・あんまり無いんです。


2013年10月に母の膵臓癌が発覚し、2014年3月に、兄は店を取り壊す事を決めました。
両親に頼らずに、自分達だけで経営出来る小さな店で十分だと。

寂しかったなぁ。
母がいつも立っていた店、私や兄がよく遊んだ店、いつもあるのが当然だった店。
いつもお客さんがたくさん集まった店。お手伝いもたくさんしました。

あっという間に取り壊されて、残された土地は想像以上に小さな面積に感じました。

兄なりに、相当考えた決断だったと思います。
自分達の経営方針は勿論のこと、母の居場所を奪うこと→これは、母に治療に専念してもらう為だったと思います。
働く事を諦めてもらう為です。


母が癌になってからのこの3年間、母と一緒に居られる時間が出来ました。
一緒に住んではいませんが、よく電話が来ますし、毎週実家に帰ってご飯を食べて帰って来ます。
治療の為に何度も一緒に東京に行きました。
新幹線に乗って、ホテルにも泊まりました。
はとバスにも乗ったし、浅草にも行ったし、何より一緒にご飯を食べられました。生ビールも飲みました。

癌になってからのこの3年間で母と過ごしたトータル時間は、私が生まれてから癌になるまでの母と接した時間より、ずっとずっと多いものです。
切実に感じるのです。
母と一緒に居られる時間が嬉しいと・・・。

癌にならなければ、今頃まだ働いていましたね、絶対。
ゆっくり落ち着いて話をする時間は無かったし、一緒にご飯を食べる事も無かったですね、絶対。

母が癌になった事で、幸せだと思える時間が得られました。

母が癌になって良かったこと・・・唯一の良かったこと・・・。




とか、考えてみたものの、


やっぱり・・・


・・・良かったことなど無いよ。
・・・良いことなんて何ひとつ無いよ。

いつも元気で、動いてばっかり。要件のみ話してすぐに電話を切ってしまうお母さん。
お母さんが癌になるくらいなら、私は、この楽しい時間は要らなかったよ。
一緒に新幹線乗らなくても、一緒にご飯食べなくても良かったよ。



生きて欲しいと思います。



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Commented by かっちゃん at 2017-04-08 03:15 x
お答えします。私は学卒ですぐに国家公務員になりましたが実業家になるのが目的だったから、その間に沢山免許や資格をとりました。サラリーマンのうちにと思い3億円借金してアパート経営開始したものの儲かり過ぎてあっというまに20棟くらいになり、家賃収入も1億を超え順風満帆。遅ればせながら42歳で退官して独立。裁判所の競売事件に特化した仕事を開始。最初から会社は極めて順調で高額納税者として毎年税務署の掲示板に名前を書き出されました。55歳で膵臓癌が発覚。余命がなかったから、アパートや自宅の残債務全額を一括返済し即座に業務を長男に譲り引退。治療優先で会長職も辞退。仕事は超×2多忙を極め、1日の睡眠時間は毎日四時間くらいでした。家庭を省みる余裕もなく、いつの間にか膵臓癌になり死と向かい合いことになりました。まるでrollさんのお母さんみたいな多忙な人でした。膵臓癌発覚後は、体調が良ければ秘湯巡りや旅行や釣りに明け暮れています。毎日の仕事が楽しくて楽しくて仕事が趣味の仕事馬鹿な私でした。⚫HIFU治療の効果ですが、他の方もそうですが私は年に3~4回入院治療しています。1度の入院日数は5日間です。いつも月曜日入院して土曜日に退院します。1度の入院費用は20万円以内で収まっています。治療の効果ですが、腫瘍マーカーがやや下がることもあるし、横ばいなこともあります。膵臓周囲の血管に絡んだ癌を焼いたりもできます。癌の縮小ですが目をみはるほどの効果はありませんが、照射方法次第でさらに大きくならないようにする効果はあると思います。
Commented by usijima21 at 2017-04-08 03:34
こんばんは、自分もお酒を飲んでも、深夜に嫁さんの膵臓癌の事が気になり、真夜中に皆さんのプログを観て、元気を頂いております。かっちゃんさんのプログコメントも、とても参考になります。自分の家も、自宅ある大阪と単身赴任先の埼玉と、20年近い別居で決して嫁さんとは、仲がいい訳では有りますでしたね。でも、3月の終わりに、ステージ4aの膵臓癌の告知を受けてから、とても、お互いを労る夫婦に成りました。でもでも、元気で旦那は留守がいいと、頑張っていた嫁さんに、戻って欲しいです。今週は、放射線治療、第1週間目でした。明日、埼玉から大阪に帰って、嫁さんの自宅療養、お手伝いします。
Commented by かっちゃん at 2017-04-08 03:57 x
抗がん剤治療についてお答えします。私は現在7th lineです。最大の特徴は『抗がん剤の標準治療の病院』と『標準治療でない病院』とに分けて治療しています。私の癌発覚当時は、フォルフィリノックスやアブラキサンがありませんでした。当時はジェムザールとTS-1だけだから、耐性がつけば緩和か癌難民になります。GS療法は2010年10月に開始して2012年2月に耐性がつき、『XELOX療法』に変更するも効果なく2か月で終了。2012年5月に『タキソール』に変更し効果あり。2013の冬まで使えました。XELOXやタキソールは『癌の拠点病院』ではまずやってくれないと思います。理由は標準治療ではないからです。それと、そんなことしたら『混合診療』になり患者も保険適用がなくなり高額な医療費を支払うはめになります。⚫ではなぜ私はタキソールを使い高額な混合診療になってまで延命できたのかということです。➡➡当時アメリカの『ASCO』の膵臓癌に関する情報を収集していて『タキサン系抗がん剤』が膵臓癌患者の延命に効果あり。との記載があり、主治医を説得した結果として使えた。のです。以後その病院はわたしにとって保険が利かない『混合診療の病院』になりました。もう1つの病院は標準治療に使っています。つまり両方の病院を使い分けしているのです。これにより保険適用外であるけれど、『使える抗がん剤の種類が増える』のです。癌患者がどれだけ延命できるかは、使える抗がん剤の種類がいかに沢山あるかということでもあるのです。次に使える抗がん剤がなかったら、次は癌難民か緩和か自宅療養になるのでしょうかね?私はこの3つのいずれにもなりたくないから病院の使い分けをしているのです。私にはこの先、まだリクエストしたい抗がん剤が数種類あります。延命すべく使ってもらうには主治医に対する『患者学』とでもいうか、説得力や情熱は大切な要因だと思っています。
Commented by かっちゃん at 2017-04-08 04:24 x
追加⚫今使っている抗がん剤は『カンプト単剤』です。フォルフィリノックスはrollさんと同じ考えで、できたら最後の最後かなあ?と考えています。ここの膵臓癌ブロガーの方は標準治療に徹してる方がほとんどで私みたいな抗がん剤の使い方をしてる方はいません。今後は古典的抗がん剤・5FU系・GTX療法などでの延命も検討課題にしています。またニボルマブやヤーボイといった免疫チェックポイント阻害剤と免疫療法との抱き合わせ治療の進捗状況は少し気になっています。
Commented by roll1822 at 2017-04-08 09:38
かっちゃんさん:
色々教えて下さりありがとうございます。かっちゃんさんの謎が解けスッキリしました。それと共に、頭と胸がいっぱいで、何と返信しようかと考えてしまいました。洗濯物を干しながら気持ちの整理をし、またパソコンの前に戻って来ました。
人間の人生は色々ですね。うちは夫婦で製薬会社に勤めています。実家は祖父母の代から自営業で店を経営しており、店は兄が義姉と共に引き継ぎました。私は所謂リケジョです。医者や薬剤師から様々な問い合わせを受け、話を聞いていると馬鹿馬鹿しくなります。結局一番頑張っているのは製薬会社じゃないか!と日々自負しています。金儲けだと製薬会社を嫌う方も多いと思いますが、研究費にどれだけの費用がかけられているか内情は何も知らないわけで。全てが当たる薬ばかりじゃないですし、どんなに赤字の薬剤だって患者が居るから止められないのです。何より製薬会社だってサラリーマンですし。。。
私は、製薬会社の立場で、医者や薬剤師、そしてPMDAや厚労省と日々接しなければならない日常の中で、いち患者の家族です。様々な感情があります。
母も父も兄も、私を頼っています。医療の事に詳しいと思われています。でも、私は分析屋であって、結局色々知識を得るのはネットでしかありません。頑張って頑張って調べます。かっちゃんさんは、とても励みになります。きちんと前を見て上を見て生きている、絶対に頑張って欲しいと思います。
< ところで、HIFU治療は継続しますが、やはり重粒子線を狙える程の縮小は得られないのですね・・・。重粒子線を受けたかったので、やはりDDSが受けられなかった事が残念でなりません。指をくわえて見ているだけですが、結果を教えて下さいね!
< 抗がん剤の件、納得です。どうして7thなんだろうと疑問でした。所謂、プレシジョンメディシンを遺伝子検査無しで身を持って体験されたという事ですね。かっちゃんさんの治療方法、理解出来ます。ただ、蓄えがないと手を出せる治療ではないですね。これまでの頑張りがあり、そして知識と能力がなければ実践出来る事ではありません。世の中のお金持ちは、医者にお金を積むだけでしょうし、世の中が医療の実態を理解すべきです。
Commented by roll1822 at 2017-04-08 09:47
usijimaさん:
皆さん色々な人生。。。膵臓癌で繋がっています。治療方針や考えは様々でしょうが、生きたい、生きて欲しいという気持ちは同じです。ブログでたくさん情報共有させて頂き、心の支えを頂きます。そして母を支える事が出来ます!
コメント下さる方、本当に有り難いと思います。知識は勿論、とても元気を頂けます。あぁ、また明日も頑張ろう!と1日を終える習慣となっています。これからもよろしくお願い致しますね。
by roll1822 | 2017-04-07 23:07 | 膵臓がん | Comments(6)

2013年10月、母の膵臓癌が発覚。ステージⅣaですが、3年間元気に生きています。最新治療ナノナイフの経過を記録していきます。


by roll1822
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